Unya glass

ウニャっとしたガラスたち。
ガラスという素材の流動性と自身の思考や感覚の流れを重ねながら、
その日その瞬間に心地よく感じる色やかたちをひとつずつみつけていく。
同じものはひとつとしてできない。

ラフスケッチなどはあえて行わず、その時々のムードを大切にしている。
あらかじめかたちを決めてしまうと、それに近づけよう、完璧に仕上げようとする意識が強く働き、 かえって自然な流れが失われてしまうことが多かったからだ。

こうしたらかわいいかもしれない、すてきかもしれない、うれしいかもしれない。
そんな小さな感覚を手がかりに、熱くどろりとしたガラスの前でウニャウニャと考え、ウニャウニャとかたちにしている。

自分の中に小さなブームのようなものが現れることもあれば、過ぎ去っていくこともある。
それをふくめて、私は自分自身のゆらぎやそのゆらぎをはらんだものを好ましく思っている。